『メディカバイオ』9月号、『シロタ家の20世紀』など

 少しあいだが空いてしまいました。
 一昨日のことですが、オーム社の各月刊誌『メディカルバイオ』9月号が届きました。今号も、iPS細胞の関連記事が満載です。
 僕は「アヤしい「幹細胞治療」 ネット広告で拡大中!?」という短い記事(100頁)と、レニー・モス著『遺伝子には何ができないのか』(青灯社)の書評(109頁)を書いています。ちなみに後者の対象本は、加藤先生の論文で原書が言及されていたのを読んで知りました(柘植あづみ、加藤秀一編著『遺伝子技術の社会学』、文化書房博文社、2007年、40頁)。いつものことですが、僕はこの雑誌では、なんだか浮いていますね(苦笑)。
 昨日は午後、神保町の岩波ホール9階の試写室で、『シロタ家の20世紀』という映画の試写を観てきました。この映画は、日本国憲法第24条の起草者として知られるベアテ・シロタ・ゴードン氏のドキュメンタリー『ベアテの贈りもの』の続編的な作品で、同作のパリでの上映会に訪れた、シロタ氏の血縁者の話をてがかりに、シロタ家の人々の運命を追ったものです。彼らの足跡は日本やアメリカだけでなく、フランスやウクライナポーランドにも残っています。ノルマンディー上陸作戦で戦死した人もいれば、アウシュヴィッツに送還された人もいます。もちろん生き延びた人も。それはまさしく20世紀の縮図。マイケル・ムーア森達也など近年のドキュメンタリーを見慣れた僕にとっては、やや地味かなという印象もありましたが、描かれている歴史的事実は興味深く、秀逸な作品です。
 終了後、いつものように古書店街を散策。いつのまにか中山書店が閉店されていて、少しショックでした。三茶書房のエサ箱----店の外に置かれ、廉価本の入ったワゴン----などで、哲学などの古典を数冊購入。三茶のエサ箱では、岩波文庫など品切れのためほかの店ではそれなりの値段が付いているものでも、カバーなしでよければ激安のものがあり、重宝しています。
 某所に移動して、押井守の『スカイ・クロラ』を観ようと思っていたのですが、やや時間が空いていて、また少し体調が悪かったので、帰室。
 ところが、本日はわりと好調です。ということで、今夜は『スカイ・クロラ』を観るつもりです。もちろん、仕事をひと段落させてからですが。08.8.26

Medical Bio (メディカルバイオ) 2008年 09月号 [雑誌]

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遺伝子には何ができないか

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テクノソサエティの現在 (1) 遺伝子技術の社会学

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