2011-01-01から1年間の記事一覧

恒例! 2011年に観た映画ベスト3

今年はのんきに映画を観るような年ではなかったのですが、それなりに多くの作品を観たような気もします。以下、順不同で――。 ●『わたしを離さないで』(マーク・ロマネク監督) いうまでもなくカズオ・イシグロのベストセラー小説を映画化したもの。 僕は映…

『地球の論点』

本日発売された書評紙『図書新聞』2012年1月1日付(3044号)9面にて、スチュワート・ブランド著『地球の論点』(仙名紀役、英知出版)の書評を書きました。 3.11後に読むと、いろいろと問題があるのですが、それでも読む価値のある本だと思いました。 ま…

『図書新聞』「11年下半期読書アンケート」

書評紙『図書新聞』12月24日付(3043号)の「11年下半期読書アンケート」に寄稿した(4面)。 2011年下半期読書アンケート 評者◆原武史、蜂飼耳、佐藤泉、中村邦生、安田敏朗、井口時男、井川博年、伊藤正敏、郷原宏、金森修、古賀徹、荒川洋治、佐々木力、…

『プリピャチ』

昨日の午後のことだが、御茶の水と水道橋の間にあるアテネ・フランセ文化センターで『プリピャチ』というドキュメンタリー映画を観る。 日本ではおそらく『いのちの食べ方』の監督として知られるニコラウス・ゲイハルター監督が、チェルノブイリ事故の後、立…

『人生、ここにあり!』

メーガクでの授業の後、歩いて目黒に移動し、目黒シネマへ。いわゆる名画座で映画を観るのはひさしぶりかも。この名画座のチラシ置き場の充実ぶりはあいかわらずだ。なぜか映画関連書籍が図書室のように陳列されていることも。 1本目に観たのは『木漏れ日の…

クローン・カムバック?(2)

先日、支払いをして入手した卵子を使ってクローン胚から幹細胞をつくることにアメリカの研究者が成功したことについて、「遺伝学と社会センター」の関係者らが『ネイチャー』に書簡を送り、掲載されたようだ。 クローン技術:研究用卵子の大成功をコントロー…

ERIC CLAPTON & STEVE WINWOOD JAPAN TOUR 2011

夜、スティーヴ・ウィンウッド&エリック・クラプトンの日本公演を武道館で観てきた。ライブは1人で観ることが多いが、今回は斉藤勝司さんと斉藤さんの奥様とごいっしょした。(斉藤さんとは仕事だけでなく趣味の守備範囲も近いw。) クラプトンを観たのは…

『イエロー・ケーキ』

京橋に移動して、夕方、いつもの京橋テアトルで、『イエロー・ケーキ』という映画の試写も観る。 こちらも原子力をテーマにしたドキュメンタリー映画で、しかも同じくドイツ人が監督している。しかしこちらは「脱原発」あるいは「反原発」的なメッセージを明…

『アンダー・コントロール』

午後、渋谷のシアターイメージフォーラムで『アンダー・コントロール』を観る。 ドイツが福島の事故を受けて脱原発を決断したことはよく知られているが、この映画はドイツの監督が、すでに始まっている廃炉、すなわち原発およびその関連施設の末路をカメラで…

『コンテイジョン』

昨日昼間、元ちとせのライブを観る前に、六本木ヒルズにあるTOHOシネマズで『コンテイジョン』を観てきた。 『アウトブレイク』など感染症を扱った映画は少なくないが(ゾンビ映画はべて感染症映画だw)、トップクラスの出来映えといっていいだろう。 物語…

元ちとせ ワンマンライブ 〜永遠の調べ〜

夜、六本木にあるBillboard Live Tokyoという、僕にはまったく似合わない場所で、元ちとせの「ワンマンライブ 〜永遠の調べ〜」を観てきた。本当はチケットを入手した時点で、電話をかけて入場整理番号をゲットしておかなくてはいけなかったのだが、僕はうっ…

MOGWAI JAPAN TOUR 2011

夜、MOGWAIのJAPAN TOUR 2011をZepp Tokyoで観てきた。前回恵比寿で観たときは、発売されたばかりの新譜をそのまま再現するという、ちょっと特殊な試みだった。http://t.co/ELPvIKXa そのため通常のツアーはやるんだろうか、と思っていたらやってくれました…

11月19日「トークライブ・映画で語るサイエンス」@サイエンスアゴラ

直前のお知らせになっていまいしたが、11月19日(土)、「サイエンスアゴラ」というイベントのなかで、「トークライブ・映画で語るサイエンス」というトークセッションを開催いたします。 7月に三鷹で開催された「映画で語るサイエンス〜映画はライフサイエ…

『原子力戦争 Lost Love』

月曜日、メーガクでの講義の後、林衛さんからお借りしたDVDで『原子力戦争 Lost Love』を観る。そのために情報センターで「CPRMデッキ」を借り、教務部で空いている教室を使う許可をもらい、教員ラウンジで機材ボックスの鍵を借りた。小さめの教室を独占して…

『ウィンターズ・ボーン』

日曜日のことだが、日比谷のシャンテ・シネで『ウィンターズ・ボーン』を観る。前評判があまりにもいいので、期待しすぎは禁物とは思いつつも、期待して観てみた。 この映画をひと言で表現すれば、17歳の女の子が主人公なのに彼女が最初から最後まで1度も笑…

『ニーチェの馬』

夜、東銀座の東劇の3階にある松竹試写室で、『ニーチェの馬』という映画の試写を観る。歴史上の人物を主人公にしながらも、あまり史実にはこだわらずに自由に創作された映画はたくさんあって、これもその1つなのかなと思ったら全然違った。 ニーチェは晩年…

『フラメンコ・フラメンコ』

昼過ぎ、渋谷のショウゲート試写室で『フラメンコ・フラメンコ』 http://t.co/tvOvaLFj という映画の試写を観る。フラメンコとは、周知の通りスペインのアンダルシア地方の民族芸術で、歌と踊りとギターから成る。ヒターノ、すなわちいわゆるジプシーたちが…

toe/クラムボン at O-NEST

夜、渋谷のO-EASTにて、toeとクラムボンが出演するライブイベントを観る。こういうイベントには通常、タイトルが付けられるが、とくにないようだ。そのほかmouse on the keysとagraphというアーティストが出演すると宣伝されていたが、残念ながら、僕はこの…

「プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影」

午後、上野の国立西洋美術館で「プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影」を観る。僕は大学生のとき、何かのきっかけで、たぶんスペインを含むヨーロッパ旅行の感想を友人と話すなかで彼から堀田善衛の一連の著作が面白いと教えられて、堀田による評伝『ゴヤ』を読ん…

南相馬沿岸部

松川湾、津神社

飯舘村

希望の牧場 「いのち」について考える意見交換会

亘理

東北道、二本松付近

東北写真日記5(10月20〜23日)

20日から23日にかけて、東北を旅してきました。僕としては5回目の被災地訪問でした。今回の旅では、渡部真さん、渋井哲也さん、島田健弘さんに、たいへんお世話になりました。この場を借りてお礼申しあげます。ありがとうございました。

人体売買の合法化?

タイミングが悪いのですが、10月10日、イギリスのシンクタンク「ナフィールド・オン・バイオエシックス」が臓器や生殖細胞を含む人体パーツの提供者への支払いを認めるむねの報告書をまとめました。人体売買の合法化の提言ともみなせるもののようです。 以下…

フロリダシティとハリケーン・アンドリュー

郡の財産税データを分析すると、フロリダシティの一戸建て住宅の住宅価値は、このハリケーン〔・アンドリュー〕の結果、81%失われた。〔略〕隣接する都市ホームステッドでは、失われた一戸建て住宅の住宅価値はわずか47%であった。その世帯所得は、アメリ…

災害に対する支配的観点と脆弱性観点

支配的観点 脆弱性観点 支配的観点では災害の物理的プロセスに焦点 脆弱性観点では社会経済的・政治的影響に注目 マネジメントのスタイルは階層と当局を通じた問題解決を重視 マネジメントのスタイルはコミュニティにもとづく問題解決に取り組む非中心的なア…

『ナウシカ』再考

諸事情で『風の谷のナウシカ』のDVDを観る。いわずと知れた名作中の名作を通して観るのはこれで何度目であろうか。10回以上観ているはずだが(20回ぐらい?)、3.11後に観るのはもちろん初めてだ。いつも言っていることだが、作品というものは、観る側によっ…