年末年始

 ……というわけで、本日午後、帰室いたしました。
 こちらに戻ったのはいいのですが、やるべきことが多すぎて、いったい何から始めたらいいのやら(苦)。とりあえず明日の講義の教材を用意し、プールで短時間歩いてきました。
 年末年始に接したものをまとめておきましょうか。
・聴いていたもの
 今回はなぜか、佐野元春の「VISITORS」と、シオンの「春夏秋冬」を繰り返し聴いていました。もちろんLPレコードです。共通点はニューヨークでレコーディングされたこと。「ニューヨークでレコーディング」というだけで話題になった古き良き時代の作品なのですが、どちらも名盤ですね。当時すでに大物だった佐野の「VISITORS」は、ドラムにオマー・ハキムが参加しているほかは、ほとんど無名のミュージシャンらにバックアップされています(僕が知らないだけかな?)。ピアノや生ギターのほとんどは佐野自身が演奏しているようです。1曲ごとの正確なクレジットがないので、よくわからないのですが……。一方、当時まだ新人シンガーソングライターだったシオンの「春夏秋冬」では、アート・リンゼイジョン・ルーリーエヴァン・ルーリー、マーク・リボー、アントン・フィアといった超豪華プレイヤーらが演奏しています。もちろん彼らについて詳しいことを知ったのは後になってからで、高校生だった僕は、ただただ変わった音に驚いていただけですが。こちらもまた、正確なクレジットがないのが残念です。
 そのほかニューヨークつながりで(?)、サイモン&ガーファンクルの「セントラル・パーク・コンサート」(2枚組みライブ盤)も聴いていました。
・観たもの
 珍しくテレビのある環境にいました。映画で観たのは、『椿三十郎』のリメイク版ぐらいでしょうか(映画って、テレビではほとんど深夜枠かBSに移ってしまい、地上波の9時台にはあまり放映されなくなっているみたいですね)。黒澤版オリジナルへのオマージュ(ほとんど同じといってもいいシーン)が多すぎるのが若干気になりました。
 そのほかNHK教育でやっていた、アンジェイ・ワイダ吉本隆明のドキュメンタリーが印象に残りました。
・読んだもの
 書評の対象として、分厚い専門書を1冊。教科書的な論文集で、2段組で500頁もあり、通読するだけでたいへんでしたが、得られたものは少なくなかったです。
 諸事情で、真木悠介『人間解放の理論のために』(筑摩書房)、マルクス『賃金、価格および利潤』(岩波文庫)。古典や準古典になっている本には、そうなった理由があるわけです。
 そのほか子ども時代の残滓、松本零士クイーン・エメラルダス』全4巻をひさしぶりに通読。エメラルダスは『銀河鉄道999』など、ほかの松本作品にも頻繁に登場する人気キャラ。その彼女が主人公。松本の隠れ名作ですね。確か映画化の話もあったはず……と思ったら、OVAになっているようですね。近所のレンタル店で探してみることにします。
 ……そんなわけで、あらためまして、今年もまた、よろしくお願い申し上げます。09.1.5