生命倫理会議、記者会見などを公開
いろいろとコメントしたいことがあるのですが……とりあえず、先日紹介した生命倫理会議について、連名者全員の名前----僕の師にあたる人たちの名前もあります----が公開され、関連記事へのリンクが紹介され、12日の記者会見の模様がYouTubeを通じて公開されました。
生命倫理会議
http://seimeirinrikaigi.blogspot.com/
僕は能力不足のため、脳死や臓器移植のことを追い切れていないのですが……脳神経の倫理学と倫理の脳神経科学を合わせて、「脳神経倫理学(ニューロエシックス)」と呼ぶことがあり、僕自身、『現代思想』2008年6月号への寄稿など何度かこのテーマで執筆したことがあり、関連書を書評したこともあります。僕は当初から、このいわゆる脳神経倫理学を、いわゆる生命倫理から切り離して呼ぶことに違和感を抱いていました。ある人が、政府の総合科学技術会議生命倫理専門調査会のことを「エンブリオエシックス」と皮肉って呼んでいたのを聞いて、苦笑いしたこともあります。一方で、脳神経倫理/ニューロエシックスの教科書的な本などでは、脳死はあまり議論されない傾向があるようです。脳は脳でも、脳死だけは別枠扱いなのでしょうか。
しかし「ニューロエシックス」と「エンブリオエシックス」とのあいだには、実は、無視できない接点があるのでは、とも感じ始めています。いつかちゃんと議論しようと思っているのですが、まだその準備段階の、ほんの初歩にしか至っていないのは情けない限りです。
生命倫理会議の問題提起が広く深く拡がることを。09.5.17
現代思想2008年6月号 特集=ニューロエシックス 脳改造の新時代
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