「私のカラダを捨てないで」

 神保町の三省堂書店で、川口有美子さんの新刊記念イベント「<シリーズ ケアをひらく 講演会第2回> 熊谷晋一郎さん×川口有美子さん 対談「私のカラダを捨てないで」」を聞く。
 基本的には、同じ出版社の同じシリーズから本を出したお2人の対談。その様子は録画されていたようだが、医学書院のウェブあたりで記事化されるのだろうか。iPhoneをピコピコ打っている人もいた。たぶんtsudaっていたのだろう、どこにアップされているのかな……これかな。
 障害者やその家族で声を挙げている人の存在は貴重であり、僕は彼らから多くのことを学んできたし、これからも学ぶだろう。
 だが気になることがないわけではない。今日お話しを聞いた2人も典型なのだが、こうした人々は、ほとんどみな性格が明るい。彼らは自分や自分の家族の病いや障害にまつわる経験をユーモラスに語る。たとえば排泄介助について。それはそれで興味深いのだが、そうした彼らの明るい語りは、彼らとは性格の異なる当事者たちにプレッシャーとならないだろうか。もちろん、僕の考えすぎならばそれでいい。(ちなみに僕は自分の持病について、ユーモアをまじえて話す余裕はまったくない。ALSや小児麻痺に比べたら、深刻さはずっと小さいはずなのだが……。)
 川口さんの新刊『逝かない身体 ALS的日常を生きる』(医学書院)を購入し、サインをしてもらった。まだ慣れていないとか。これから読むのだが、立岩真也批判は含まれているのかな。09.12.19

逝かない身体―ALS的日常を生きる (シリーズ ケアをひらく)

逝かない身体―ALS的日常を生きる (シリーズ ケアをひらく)