『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』

いつものシネコンで『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』を観る。監督はガイ・リッチー。推理だけでなく、アクションも加わって生まれ変わった(?)ホームズを主人公とした『シャーロック・ホームズ』の続編。前作と同じく、コナン・ドイルの小説シリーズとはキャラクター設定以外、あまり関係ないようだが、いちおう「最後の事件」をベースにしているらしい。
舞台は19世紀末、ロンドンを含むヨーロッパでは、爆破事件などのテロが多発。ホームズはその黒幕に、天才的な数学者・モリアーティ教授がいると推理する。ホームズとワトソンは事件の鍵を握ると見られるジプシーの女占い師を追って大陸に渡る。やがてモリアーティの策略の影には、世界大戦を引き起こしうるテロを引き起こし、それによって利益を得ようとする軍事産業の思惑があることがわかってくる……。
僕としては、アイリーンがすぐに死んでしまったことが残念だったが、占い師の女性の顔をどこかで見たことがあると思ったら、スウェーデン版「ミレニアム」で、リスペットを演じていた人だった。
ガイ・リッチー監督ら制作陣としては、観客に2001年以降のテロやそれに続く戦争を思い起こさせたいというねらいがあったのかもしれない。しかし、その首謀者が1人の大学教授だという設定は、やはり空想的で、現実世界との解離はありすぎ、かえって不自然であった。その点は残念。面白かったけどね。
それなりに面白かったのだが、前作と同じく、無駄なアクションが多すぎるとも思った。しかし、無駄なアクションこそ、“新生”ホームズ・シリーズの魅力だったりして。