無垢の眼、攻殻2.0、カッシーニ
昨日のことだが----。
昼過ぎに早稲田へ。早稲田大学の會津八一記念博物館で、「無垢の眼」を観る。先日訪れた小出由紀子事務所に置いてあったハガキで知った展示で、作者は4人とも何らかの障害を抱えている女性。アール・ブリュットとかアウトサイダー・アートというと、どちらかというと刺激の強い作風のものを連想するが、これまで何度か観てきた成瀬麻紀子をはじめ、淡い色遣いの、穏やかな印象の作品ばかりだった。秀逸。
新宿に移動。新宿ミラノで、『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊2.0』を観る。いわずと知れた超名作『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』のリメイク(ヴァージョン・アップ?)である。僕は、実は同作をVHSビデオとDVDでしか観ていないので(DVDでは何十回か観た)、この作品を巨大なスクリーンで観れただけでもよかった。技術的なことはよくわからないのだが、全編を通して画質が変わったほか、いくつか見覚えのないショットが組み込まれていた。台詞が差し替えられていたところもあった。いちばん大きな変更点は……あちこちで書かれているので、ま、いいか。全体的には『イノセンス』のテイストに近くなったと思う。押井守は『イノセンス2.0』もつくるのだろうか……。いずれにせよ秀逸。
押井の周辺は話題が多いようだ。新作『スカイ・クロラ』は楽しみだが、『攻殻』のハリウッド版リメイクには不安しか感じない(苦笑)。
ところで……『ニューロマンサー』(ウィリアム・ギブスン著、早川文庫、1986年)の映画化の話はどうなったのだろう。また立ち消えか。埋め込みレンズ、人間のハッキング、人格らしきものの融合など、『攻殻』のアイディアのいくつかは確実に『ニューロマンサー』に由来するはずだ。そろそろ本家本元に登場してほしいところだね。僕としてはハリウッドではなく日本のクリエーターにつくってほしい。「いまさら……」という声も聞こえてきそうだが(苦笑)。
本日は、ゼミ(社会学基礎演習)が休講。所用で虎ノ門に行き、すぐに帰ってきた。
アマゾンで予約しておいた『カッシーニ』が届いた。さっそく聴き始めている。その感想はまた後日。08.7.16
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