グルジアという偶然

 常岡浩介さんグルジア入りしたらしい。
 一方、僕は一昨日、東劇3階の試写室で、『懺悔』というグルジア映画を観た。 
 映画そのものは1984年につくられたもので、旧ソ連圏ではすでに公開され、大きな話題になったらしいのだが、よくわからない事情で日本での公開が遅れたらしい。舞台は架空の都市だが、内容はソ連批判的なもので、ペレストロイカの象徴的な作品として受容されたという。テンギズ・アブラゼ監督はすでに故人。それがソ連崩壊、9.11とその余波を経て、グルジアでの紛争再発とほぼ同時に日本公開となる。皮肉としかいいようがない。重い映画である。この映画を、ソ連批判としてではなく、ロシアあるいはグルジア、さらにはもっと広く国家のあり方への批判として、解釈し直すことは可能だろうか。
 昨日から読み始めた書評の対象本も、物語の舞台の1つとしてグルジアが登場する。明日には読み終えられるだろう。08.9.7