ファンだからね(一青窈@武道館)
昨夜のことだが----一青窈を武道館で聴いた。
歌手一青窈(31)が16日、初の日本武道館公演を行った。アリーナには客席を設けずにステージを設置、ショー的な要素をふんだんに取り入れた。突然飛び出てきた箱の中で着替えイリュージョンを行い、箱の上に乗って歌唱したり、100人のダンサーと壮大なコラボレーションも行った
「カップルがイチャイチャすることを映画人は『映画を見る』と表現するのですが、私もどれだけ映画を見られるのかな」。4日後が32歳の誕生日。約8000人のファンにアラサー独身女性の本音!? をチラリのぞかせるシーンも。デビュー約6年の集大成とファンへの感謝の気持ちを「アリガ十々」と締めくくった。
[2008年9月17日8時38分 紙面から]
この記事では「100人のダンサー」とあるが、これは間違い。ダンサーは8人。100人いたのは、一青窈が学生時代に所属していたアカペラサークルの後輩たち。
この記事にあるように、今回の公演では、ステージにはアリーナが全面的に使われた(つまりその分だけ観客を入れられない)。バンドもいつもの6人に、ストリングスが8人、ホーンが4人が加わった。それにダンサー8人と上記のコーラス100人も登場。もちろん曲によって入れ替わりがあり、武部聡志のピアノだけで歌われた曲もあった。照明、セットなどの演出はきわめて派手。豪華。だが正直にいえば、僕の好みではない(おまけに僕の席は一青窈から見て右斜め後ろ。最悪。抽選だから仕方ないが、ほとんど背中を観に行ったようなものだった。パーカッションのASA-CHANGがよく見えたのはよかったけど。彼はパーカッションだけでなく、「一思案」や「どんでん返し」ではアコギも弾いていた。)。
選曲は予想通り、シングル曲が中心だった。「一思案」では歌詞を一部変えていた。「つないで手」では、曲を提供した川江美奈子へのお礼のようなことを一青窈は話した。サプライズとしては、“昭和歌謡曲メドレー(?)”のあいまに「夢なかば」(「一青想」に収録)の1節(だけ)が歌われたこと、その後だったと思うが、バンドのみの演奏で、「犬」と「イマドコ」(どちらも「月天心」に収録)が歌われたこと。この2曲をいま聴けたのは収穫だったかもしれない(とくに前者。「犬」は一青窈唯一のハードロック曲。Coccoのグランジ曲に対抗? まさかね)。
……というわけで、ほぼ1シーズンに3回も一青窈を聴いてしまったことになる。3回ともまったく異なるコンセプトで演出されていたので、それなりに楽しめたのだが、僕にとってのベストはやっぱり8月18日の「音霊」でのライブ、その前半かな。デビュー5周年記念のフリーライブのときのような感動は味合えず……。
一青窈の才能を見ればいろいろと欲が出てくるのであろう、そうしたスタッフらの気持ちはわからないでもない。しかし僕は、音楽だけを楽しみたいのだ。
厳しい? ファンだから厳しいんだよ。08.9.17
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