『プレデターズ』

 午前、国士舘大学町田キャンパスへ。「生命科学と21世紀社会」の第12回目、再びiPS細胞について話す。
 午後、御茶の水に移動し、いつもの編集部で夜半まで作業。
 夜、ふらふらになって地元に戻り、シネコンで映画を観る……というパターンが、最近の土曜日の定番になっている。
 今夜観たのは『プレデターズ』。不況、というか、映画まで資本の投資対象となっているいま、あいかわらず続編ものが濫造されているが、そのなかでは健闘しているといっていいだろう。傭兵、スナイパー、ギャング、殺し屋、殺人鬼など、ありとあらゆるアクション映画の主役……ではなくて、主役と敵対する悪役で、最後の最後に殺されるクラスのキャラクターが勢揃いし、プレデターたちと対決する。狩る者と狩られる者とが自分たちの特技を使って争い、ときにその立場が逆転する構図は、『ランボー』などを連想させた。ほとんどの登場人物が正常ではないのだが、映画の舞台では普通になる、そしてそのなかにさらに異常な者がいる、というキャラクター設定は、『バトルロワイヤル』に似てなくもない。もちろん、シュワルツネガーが主演した第1作目へのオマージュ的なシーンもあった。アクションも、狙撃、罠、チャンバラとバラエティに富んでいて申し分なし。あなたが映画好きならば、ニヤリとするだろう。(追記:映画ファンの中学生並みの妄想が凝縮された作品だからね。)10.7.11


さらなる追記;
 この映画では、極限状態、すなわち自分を守るだけで精一杯の状況のなかで、他者をどのように気遣うべきなのか、あるいはそもそも他者を気遣うべきなのか、という問いがたびたび繰り返される。このテーマはなんと、『ザ・ロード』と同じである。