WHOの利益相反
WHOがインフルエンザ・パンデミックの終息を宣言した。ところで、僕もいまごろ気づいたのだが、インフルエンザ関連で利益相反問題が浮上したらしい。
- 「WHOによるインフルエンザ・パンデミックに関する助言は汚されているか?」http://tinyurl.com/2w29346
- 「WHOのインフルエンザ専門家、製薬企業と“繋がっていた”」http://tinyurl.com/24h2nwa
- 「インフルエンザ専門家のビッグ・ファーマとの繋がりを非難するレポート」http://tinyurl.com/376jh22
- 「ヨーロッパのレポート2つが、WHOのH1N1パンデミック・ガイドラインが汚れたものであると批判」http://tinyurl.com/2a5dwk6
- 一連の記事の情報源(BMJのレポート)。「利益相反:WHOとインフルエンザ・パンデミックの“陰謀”」http://tinyurl.com/2vs62c7
- もちろんWHO側は反論。「マーガレット・チャン博士、BMJ編集部に答える」http://tinyurl.com/3aes9m4
- 僕が愛読している『ニューサイエンティスト』は、BMJ側に批判的なようだ。「インフルエンザ専門家とビッグ・ファーマ:陰謀はない」http://tinyurl.com/2fprqy4
- 『ネイチャー』もWHO側の言い分を紹介。「インフルエンザの専門家、利益相反という主張に反論」http://tinyurl.com/25c3xmo
日本語圏ではかなりのブログがこの話題を取り上げているが、メインストリーム・メディアはこれを報じただろうか? 僕は記憶がない。やはり、広告の関係だろうか、と素朴に思っていたら、『日経メディカルオンライン』が取り上げていた。
- 「WHOが新型インフル対策に関与した専門家の利益相反を開示せず」http://tinyurl.com/252gux3
いうまでもなく『日経メディカル』の読者は医療関係が中心で、当然のことながら、製薬企業からの広告だってあるだろう。広告主への配慮による萎縮、という推測はナイーブすぎるかもしれない。しかしながら、英語圏でこれだけ注目されている出来事がほとんど報じられないということは、やはり気になる。