「メディア狂騒の後で、さらなる“グアテマラ”を防ぐには」など

 世の中は3連休らしいが、僕にはまったく関係ない。土日はいつものように御茶の水で仕事をし、今日は祝日だが、なぜかメーガクは通常通り授業があるので、非常勤の講義をしてきた。「技術と人間B」の第3回目。ファン・ウソク事件について。そしてその後、また御茶の水へ……。
 というわけで、少しだけ……。

〔ボストン子ども病院の〕ロッシらは、細胞内の液体へ、その4つの遺伝子〔いわゆる山中ファクター〕のメッセンジャーRNA(mRNA)のコピーを入れることで、その問題〔発がんリスク〕を回避した。そこでそれらは4つのスイッチへとつくり変えられる。皮膚細胞のDNAは変化しない。

トランスジェニック・マウスの利用は増加、その一方で非動物の代替法も。

中国政府の幹細胞治療に対する取締りは、原理的には称賛に値する。しかし、患者を守るためにはさらなる強制措置が必要だろう。

アメリカのFDA(食品医薬品局)は、「規制科学(レギュラトリー・サイエンス)」のために巨額の予算を要求している――規制科学とは、新しい治療法を、より適切に、より早く評価するのを手助けしうる研究のことである。

アメリカによるグアテマラでの梅毒人体実験を探り当てた研究者自らが『バイオエシックス・フォーラム』に寄稿。

私は、〔実験を実施したジョン・C・〕カルターはいくらか逸脱したモンスターなどではない、ということを強調しようとした。彼は対梅毒戦争にはこうした犠牲が必要なのだと考えたのだ。健全な科学を実践していると彼は考えていた。/いままで私たちがしてきたことについて、あなたの考えを聞かせてほしい。

ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』は2月、南アフリカにおける、きわめて問題のある臨床試験の結果を公表した。「SAPIT(結核治療における3ポイントでの先発的抗レトロウイルス治療)」という臨床試験は、HIV結核に感染した患者を治療するために、最も効果的な方法を見つけるようデザインされている。しかし〔略〕


 ……ここまで。