「代理母の女性に対し、障害を理由とした中絶を要求」など
少しだけ。
- 「NHS(国営医療サービス)は、ヘルスヘアへのベストなアクセスを維持」http://tinyurl.com/23mcpt6
イギリスは、豊かさがヘルスヘアへのアクセスを決定しない、先進工業諸国では唯一の国である、と調査で明らかに。
- 「〔オーストラリアの〕ヴィクトリア州では、ダウン症の赤ちゃんの中絶がこの10年で3倍に」http://tinyurl.com/2e8v6br
自分たちの赤ちゃんがダウン症だとわかった後で中絶を行った女性の数は、この10年で3倍になった。/保険省の数値は、2006年には、ダウン症を理由とする中絶が146件あることを示している。そのなかには後期のもの5件もある。1995年には54件だった。/ダウン症の赤ちゃんは、生まれるよりもほぼ2倍、中絶されることもわかった。2006年には、146件の中絶が行われ、62件の出産がなされた。/ダウン症の赤ちゃんの数は激増しており、1年に215件が報告されているが、10年前には140件だった。/王立オーストラリア・ニュージーランド産科婦人科大学のクリスティン・ティペットは、中絶の増加は、より優れたスクリーニングのためだ、と言う。
- 「ふた組のカップルが、ダウン症を診断できなかったことで医師を訴える」http://tinyurl.com/277metz
〔オーストラリアの〕ヴィクトリア州のふた組のカップルが、自分たちのまだ生まれていない赤ちゃんについてダウン症だと診断することができず、その妊娠を中絶するチャンスを否定した、と訴えた。/彼らは、経済的な損失、その子どものケアのための継続的なコスト、そして「精神的苦痛」といった不特定のダメージを主張している。/どちらのカップルも、自分たちの子どもがダウン症で生まれてくると知らされていたら、その妊娠を中絶していただろう、と言う。〔略〕2003年には、連邦最高裁判所は、“ロングフル・バース〔不当な出産〕”の場合には、両親は訴訟を起こすことができる、と判決を下した。
子どもが障害をもって生まれてくることを知らされなかったとして、親や子ども自身が、産婦人科医を訴えることがある。親が訴える場合、「ロングフル・バース訴訟」といい、子どもが訴える場合、「ロングフル・ライフ訴訟」という。
- 「新しい検査で、聾の関連遺伝子すべてを一気にスクリーニングすることが可能に」http://tinyurl.com/28thszt
〔略〕アイオワ大学の研究者らは、ベイラー医科大学の同僚と協働で、聾の原因となる遺伝子すべてを一度にスクリーニングできる検査を開発した。時間は1〜3カ月、費用は約2000ドル。このことは、治療の選択肢を決定したり、未来の子どもが聴覚障害をもつ可能性を知ったりすることについて心配する家族に対する、より速やかな回答を意味する。
出典を失念してしまったのだが、カップルの両方が聾の場合、自分たちの子どもも聾であることを願う場合があるという。
また、聾の女子サッカー・チームの活動を追ったドキュメンタリー映画『アイ・コンタクト』では、「結婚するとしたら、聾の人と聴者の人、どちらがいい?」という質問に対し、少なからぬ選手が「聾がいい」と答えていたことを思い出す。
- 「〔カナダの〕ブリティッシュ・コロンビア州のカップルが、代理母の女性に対し、障害を理由とした中絶を要求」http://tinyurl.com/25pfptu
〔カナダの〕ブリティッシュ・コロンビア州のあるカップルが、自分たちの代理母が妊んでいる胎児がダウン症で生まれる可能性があると知ったとき、中絶を望んだ。しかしその代理母は妊娠を続けると決心し、意見の不一致を引き起こしてる。それにより、ますます一般的になりつつある協定をめぐる厄介な問題が生じている。/3人がサインした同意においては、その代理母の選択は、そのカップルの、子育てについての責任すべてを免除することを意味する、と、最近開催された生殖医学の会議で、主治医が語った。
- 「自分たちのまだ生まれない子どもがダウン症だと知ったカップルは中絶を望んだ……しかし、その胎児を妊んでいる代理母は、「いやだ」と言う」http://tinyurl.com/2f9gjlh
〔略〕この論争は、ますます一般的になりつるある協定の法的位置づけについて深刻なクエスチョンマークを付けた。/その代理母は、しぶしぶ中絶に同意した。というのは、その契約条件においては、もし彼女が彼らの承認なく出産したら、そのカップルは、その子どもを育てることについてすべての責任を免除されることになっていたからだ。/彼女にはすでに2人の子どもがいるので、彼女は自分の家族のために折れたのだ。
- 「代理母出産やそのほかの体外受精問題について必要とされる重要な議論」http://tinyurl.com/26kyz6e
〔略〕世界が彼〔ロバート・エドワーズ〕の〔ノーベル賞〕受賞を祝福する一方で、彼が開発した技術が開いた可能性について、厳格な検討がなされる必要があるということを、このブリティッシュ・コロンビア州のケースは思い出させた。代理母出産の落とし穴も含めて。
- 「安楽死は患者に強制されうる、と議員」http://tinyurl.com/28j2wy3
- 「インドでは、5つの回避可能な原因が1500万人近くの子どもの死亡を引き起こしている」http://tinyurl.com/25kgt7k
- 「アジア太平洋地域では、製薬企業のR&Dが活発化」http://tinyurl.com/2bsm49n
以上、主に「Ashley事件から生命倫理を考える」からいただきました。
なんだか、僕らの倫理的考察能力の限界を試すような事例ばかり……このブログの書き手の慧眼に敬礼。