JCcast第41回、コスモス、アフターマン

 すでに数日前のことになりますが、11月26日、JCcast第41回が公開されました。


第41回 遺伝子特許、健康格差と喫煙、学生ローン
http://journalism.jp/podcast/2010/11/41.html


 僕は第36回に引き続いて、遺伝子特許、とくに乳がん遺伝子の特許をめぐる裁判について、話題提供しています。基本的にはそのときの続編で、アメリカ司法省が「法廷助言書」という文書を出したこと、第36回のときには紹介できなかった情報や見解などを紹介しています。途中、同文書はアメリカ政府の公式見解とみなせる、なんて口走って武田さんにツッコミを入れられておりますが(苦笑)、ご視聴ください。
 山下君は健康格差論と喫煙について、赤木君は奨学金=学生ローンから考える国の責任について、話題提供しています。
 なお、JCcastを聞いてくださっている方には、武田さんの新刊『殺して忘れる社会』(河出書房新社)をお勧めします。『産経新聞』の連載をまとめたもので、番組で議論したおなじみのテーマが散りばめられています。
 

殺して忘れる社会---ゼロ年代「高度情報化」のジレンマ

殺して忘れる社会---ゼロ年代「高度情報化」のジレンマ


 僕が提供した情報が活かされていると思われるコラムもあります(違うかな?)。


 NASAが地球外生命の存在可能性について発表した件、常岡さんは手塚治虫を引き、武田さんはJ・G・バラードを引いている。さすがですね。


 僕は中学生ぐらいのときに読んだ本、たとえばカール・セーガンの『コスモス』や、著者名や題名を忘れてしまったのだが、地球外生命の存在可能性について論じた本を思い出した。僕は当時、SF小説ばかり読んでいて、そうした作品世界を理解するために、ポピュラー・サイエンス本を読み始めていたのだ。『コスモス』や題名未詳の本では、環境が異なれば、そこに生息する生物も異なる、ということが強調されていたと思う。たとえば、木星では、このような生物が存在する可能性がある、と例示していたのはどっちだったかな。映像のイメージが記憶に残っているので、テレビ番組にもなった『コスモス』かな。


Cosmos 上

Cosmos 上


 だから、今回のNASAの発表についても、砒素というのは確かに意外だったが、それほど驚きはしなかった。同じ地球という惑星の上でも、環境の多様性は広いのだから、生命形態の多様性もそれなりに広いはず。それが確認されただけだ。
 そして地球とはまったく異なる環境には、地球の生物とはまったく異なる生物が存在するのだろう、という主張もまた強化されたということになる。
 そういえば僕はそのころ、人類が滅びてから数万年後、いま地球上にいる生物がどのように進化するかを予想した、図版入りの本も読んでいた。タイトルは『アフターマン』だったような気がする。
 いま調べたら、同名の本がある。発行は新しいが、イラストが同じ。たぶん同じ著者だろう。


アフターマン 人類滅亡後の地球を支配する動物世界

アフターマン 人類滅亡後の地球を支配する動物世界


 宇宙や未来を想像しなくても、いま地球上に存在する生命体だけでも、ずいぶんな多様性がある。そのことに目が向くようになったのは、もう少し年をとってからだった。


追伸;
 JCcastでは、喫煙について議論したのですが、ちょうどいいタイミングで、TASC(たばこ総合研究センター)から、以下の2冊を献本されました。ありがとうございます。

[rakuten:book:13733347:detail]
[rakuten:book:13905580:detail]