そして1カ月

今夜はJCcastの収録だった(http://ustre.am/jma3)。収録で落ち込み、帰室して届いていたメールを見て落ち込み、TLをさっと読んで落ち込む。
ダメかもしれない。この世界は。不公正,エリート主義、専門家支配、冷笑。冷静さを装った冷淡さ。
3.11から1カ月過ぎたけど、この世界は、3.11前とほとんど変わっていないようだ。変わった、と思えたのは、いま振り返ると、3.11直後の数週間だけだったかもしれない。あのときはすごかった。みんながみんなを助けようとしていた。でもそれも一時期の幻想だった。今日、それを痛感した。
もうtwitterhttp://twitter.com/kayukawajunji)もブログもやめたくなった。でも書こう。心の底から絶望したのに、やはり書き続けようと思ったのは……簡単にいえば、ひさしぶりにある人に会ったことが影響しているかもしれない。その人はあいかわらずあまりしゃべらず、僕と同じで文章のほうが得意、いや好きなのかもしれない。
あなたはいまは何も書いていないのですか。書いていたら教えてください。読みたいです……って、いってみる。届くわけないと思うけど。
前置きが長くなった。JCcastでも話したが、3.11以来、僕のツイートはほぼ原発一色である。僕はライターの仕事を始めたときには、原子力や食品、環境などについてしばしば書いていたが、ある時期から、それらのテーマからはほとんど手を引いた。その理由は、実はたいへんつまらないことで、主に人間関係である。ある人間関係をこじらせたことにより、それらのテーマは、自然に離れていった。
しかしちょうどいまから1カ月前、地震津波、そして原発事故という世界史的にも希有な出来事を目の当たりにし、僕はそのことをひどく後悔した。3.11という未曾有のクライシスを目の当たりにしても、僕にはそれを語るだけの力がない。当然だ。それらから離れていたのだから。関連書籍もほとんど処分してしまっていたし。
だから、僕は3.11以来、ほぼずっと原発についてツイートし続けているといっても、気づいている人もいるかもしれないが、ほとんど情報の流通のみに徹している。意見らしい意見はほとんど書いていない。当然だ。意見をいえるほどの知識がないのだから。
でも、その状態に満足していたわけではなく、途中、何度かキレてしまい、twitterではみなさんのTLを汚してしまったこともある。申し訳ない。そのことにはいまも後悔もしているのだが、僕はもうそろそろ、方針を転換しようと思っている。それでももしよければ、今度ともおつきあいを…。

とにかく今日は、あなたに会えてよかった。3.11であなたが何を感じたのか、僕は聞くべきだった。僕はインタビューならそれなりの経験があるが、普通の会話は苦手なのだ。あなたもそうなのかな。あなたのおかげで、僕はある種の決心ができたようです。ありがとう。