『エイリアン・ビキニの侵略』

六本木に移動して、六本木シネマートの試写室――というかふだんはふつうに上映している部屋。最近、こういうところでの試写が増えている。つまり普通の劇場も試写室も大きさは変わらない――で、韓国映画『エイリアン・ビキニの侵略』の試写を観る。
主人公は「都市防衛隊」を名乗り、街の治安を守っているテコンドーの達人、というとカッコよく聞こえるかもしれないが、30過ぎなのに「純潔」を守っているらしい、まったくカッコよくない男性。その男性が、ある夜、暴徒に襲われた女性を得意のテコンドーで救う。しかし彼女は、実はエイリアンで(正確にはエイリアンに身体を乗っ取られていて)、彼の精子を必要としていた。なんとか彼とセックスしようとするが、彼は純潔を守るためにそれを拒み続ける……と、書いていて頭が痛くなるような展開がひたすら続く。途中、テレビで映画が放映されるときのようなCMが入ったり、主人公がくどくどとした講釈をたれるときには画像と音声が早送りになったり、なんとか観客を笑わせようとする工夫の痕跡はあったのだが、少なくとも僕はまったく笑えなかった。監督は、タランティーノとか、タランティーノが影響を受けた古いB級映画とか、大好きなんだろうなあ、とは思ったが、そうした演出がどれほどの効果を持ったのかはやや疑問である。


というわけで、今日の午後に観た2本はどちらもいまいちだった。