『M8.5』

諸事情で、DVDで『M8.5』(原題「Nature Unleashed: Earthquake」)を見る。例によってTSUTAYAの「パニック」コーナーで見つけたものだ。ウィキペディアの項目にもなってないほどマイナーな作品で、IMDB(インターネット・ムービー・データベース)によれば2005年にビデオがリリースされたというから、たぶんビデオ映画(日本でいうVシネ)であろう。
ロシアにある原子力発電所で、原子力技術者であるアメリカ人女性が働いている。そこに離婚した元夫で、やはり原子力技術者である男性がやってくる。そこに大地震が起きる。冷却水がなくなり、炉心溶融が起きそうになる。一方、子どもたちにも危機が訪れる。女性は貯水池の水を地下鉄を通して原子炉に引き入れようとする。しかし地下鉄には娘が閉じ込められていた。アメリカ人の知恵でロシアの原発事故が収束し、家族は再び一つに……と、書いていて頭が痛くなるような陳腐なストーリーが最後まで続く。
映画の歴史に残っていないはずだ。せっかく石橋克彦先生のいう「原発震災」を描いているのに残念。