『最後の猿の惑星』

シリーズ5作目。前作『征服』で人間たちに反乱を起こしたシーザーたちサルは、森に気づいた町で、人間たちと共存していた。しかしサルたちのなかでもゴリラたちは人間との共存を望んでいないらしい。シーザーは自分の過去を知るために、立ち入りが禁止されている都市部に行く。
サルたちはなぜ森で暮らし、文明の度合いが前作よりも後退しているのだろう、と思っていたら、核戦争があったらしく、都市は放射能で汚染され、行ってはいけないことになっているらしい。サルと人間との戦争で核戦争が使われたのだろうか。その辺りはいまいちはっきりしない。その都市部の地下には人間たちが住んでいた。サルの町の存在を知った人間たちは武装して、それに襲いかかる。しかしそれをサルたちは…。
サルたちには、サルはサルを殺さない、という掟がある。しかし、その掟が破られると、サルがサルを殺すことも認められ。その状況になったとき、人間の1人は、サルも人間と同じになったとつぶやく。
物語はハリウッドらしいハッピーエンドを迎えるのだが、第一作目『猿の惑星』、つまりサルが人間を動物のように扱っている西暦3900年代に、どのようにつながるのかはいまひとつ不明確。もしかすると、さらにこの続きを制作するつもりだったのだが、人気が続かず企画倒れになって、これが『最後の猿の惑星』に、結果的になってしまったのかもしれない。いずれにせよ、モヤモヤとしたものが残った。
ティム・バートンはそのモヤモヤを消すべく、シリーズの復活の狙ったのだが、またもや、ということなのだろうか。歴史は繰り返す。人類やサルの歴史も。映画の歴史も。