『ファイアー・ウィズ・ファイアー 炎の誓い』

午後、いつもの京橋テアトル試写室で、デヴィッド・バレル監督『ファイアー・ウィズ・ファイアー 炎の誓い』の試写を観る。
消防士の主人公がある殺人事件を目撃してしまい、「証人保護プログラム」の下で、名前を変え、住み慣れた土地を離れて暮らすことになる。一方、犯人のギャングは証拠不十分のために釈放され、彼や彼の恋人の命を狙う。彼はそれに反撃を試みる。
証人保護プログラムはアメリカ映画ではときどき出てくる制度。マーティン・スコセッシの『グッドフェローズ』などが有名であろう。
この映画では、主人公は自分を保護する立場の女性保安官と恋に落ち、危害が彼女にもおよぶことを察知した彼は、無謀にもギャングのボスへの反撃をする。彼は消防士であって、銃の扱いはむしろ恋人のほうがうまい。つまりこの映画では、人は愛する人のために、どれだけのことをなしうるのか、ということもテーマになっている。そして最後は、彼の消防士としての技術や知識、そして気概が活かされて、物語は終幕する。
主人公の生き様は、『ダークナイトライジング』のベインのそれと重ならないでもない。命をかけて守ろうとする相手の名前がともに「タリア」であるのは偶然であろうか。
素直に感動できた。
ただ、映画を見慣れた者にとっては、たとえば、この台詞は後で繰り返されるだろうなあ、と思っていたらほんとに繰り返されたり、展開を読めてしまったのが少し残念といえば残念。望み過ぎだけどね。
ロザリオ・ドーソンっていい女優だなあ…。